滋賀県甲賀市は、東海道と伊勢参宮街道が交わる交通の要衝。
江戸時代には土山宿や水口宿が賑わい、人・物・文化が行き交う中で、多様な暮らしと技術が育まれてきました。
周囲を山に囲まれた自然環境で育まれたこの土地で、香り高い土山茶や素朴な信楽焼、旨み豊かなお米を生み出し、自然と共に生きる術を磨いた甲賀忍者の知恵もこの風土とともに育まれました。
甲賀の特産は、自然、歴史、そして人々の暮らしが織りなす、この地に刻まれた記憶です。
中世に活躍したとされる甲賀忍者(甲賀武士)の伝説は広く知られており、市内には忍術を体験できる施設もあります。また、忍術に由来するとされる製薬の技が「甲賀の薬売り」の文化を築き、現在でもこの地は最先端の製薬技術を誇る地場産業の拠点となっています。
日本六古窯のひとつに数えられる信楽焼は、長い歴史を誇り、特にタヌキの置物で知られています。町のあちこちにタヌキの置物が並び、信楽駅前に立つ巨大なタヌキは、人気の記念撮影スポットとなっています。
かつて東海道五十三次の49番目と50番目の宿場町として栄えたこの地は、現在も国道1号や新名神高速道路の開通により、交通の要所として重要な役割を果たしています。旧東海道沿いを歩けば、歴史を感じさせる街並みや、往時の街道の趣を随所に見つけることができます。
信楽の「朝宮茶」は日本の五大銘茶の一つとして、「土山茶」は滋賀県内一の生産量で知られています。土山茶は、文和5年(1356年)、常明寺の僧純翁が京都の大徳寺から茶の実を持ち帰って寺で栽培したのが起源と伝えられています。




